独りぼっちの男達

涙と笑いがそこにある

エロ本を買取に出す愚行

ある晴れた日曜日、私は思い立って長年コレクションしていたエロ本、エロ雑誌の類を処分することにしたのです。

もう年齢も年齢ですんで、こんなにエロ本を所有しててもしょうがない気がしてね。

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そんでコレクションしてたエロ本の一部をリュックに詰め、大型の古本チェーン店へ担いで行ってみることにしました。本など一度も売ったことがなくこの年で初体験です。結構ドキドキです。

 

私のエロ本は家☆人、闘☆クラブ、マ☆ア倶楽部のバックナンバーとかお好きな人たちがこれぞと言うアレなものが多く、買取額がいくらになるか?期待で胸が膨らみました。

 

それにしても本は滅茶苦茶重いです。リュックに入れたのは30冊ほどでしたがあまりの重さで背骨が折れるかと思いました。古本チェーン店へは歩けば普通なら30分ほどの距離ですがこの時は汗まみれになって1時間ほどかかって到着しました。

 

古本チェーン店へ到着すると、背の高い黒ぶち眼鏡のひょろ店員が出て来ました。お売りいただくお客様ですか?と聞くので、はあまあそうですと答えました。

マニアックなエロ本を売るという羞恥プレイに耐えながら、タオルで汗を拭きつつリュックから大事なコレクションのエロ本をカウンターへ慎重に取り出していきます。全部取り出したところで店員ひょろの顔を見ると怪訝な顔をしておるのです。

 

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うーん、この手の古本や古雑誌は買取出来ないんですよねえ、とひょろが私に言いました。

 

私は思わず、はん?なんで?アダルトもええんやないの?と。

 

いや、アダルト言うかちょっとこの手の古本や古雑誌は買取出来ないんですよ、とひょろは繰り返しました。

 

そして

お持ち帰りになりますか?お引き取りも出来ますけど、どうされますう?。

と言うて来たんです。

 

私が聞いたのはなぜ?すなわちWhy?ということであり、ひょろは、私の質問には一切答えず買取はできない。ただNo!と繰り返すのみであり会話が全く成立しませんでした。

と言うかひょろの顔から想像するに交渉の余地すらありませんでした。

 

なんでこんな貴重なエロ本をお前にタダで引き取ってもらわなアカンのじゃボゲ、三角木馬につるしたるど、このトロスカマグロマンが!!と言う言葉がのど元まで来ていましたが、冷静になり、じゃあ、もうええですわ、私はひょろに伝え、エロ本をリュックに戻しました。

ひょろはふーんみたいな顔で、あそうすかと一言発し申し訳なさそうな様子もなくカウンターの奥へ戻っていきました。

 

またエロ本をリュックに担いで1時間かけアパートへ戻るかと思うと、少し眩暈がしました。

これはいったいなんという名のドMプレイなのだろうな。

そんな風に思ってね。